育児休業を取る イクメンの星 アンケート

野村 亮太さん

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第2回イクメンの星 野村 亮太
医薬品業勤務。2児(女3歳、0歳)の父

育児休業5ヵ月
残業や宿泊を伴う出張が多いが、共働きの妻と共に仕事と育児の両立という課題に向き合い、仕事も育児も両方楽しんでいる。

コラム「短時間勤務をする上司への思い」

私が新入社員のころ、二人目の子どもの育休復帰後の女性上司のもとで働きました。
彼女は復帰直後ということもあり、短時間勤務をしていました。
そのため、新人の私に余分な指導をする時間はありませんでした。
しかし、他の同期は、それぞれの上司から手厚く指導してもらっています。
自分だけ放置されている様に感じていたことに加え環境が違う他の新人と同じ成果を求められたため、上司に対して強い不満を抱いていました。
正直に言うと「あの上司は、仕事をナメている。ああなってはいけない」とも考えていました。

私の今の家庭事情は、当時の上司と同く、共働きで二人目の子どもが産まれたばかり。
自分も子育てをしながら仕事をして理解したことは、当時の私は「人生をナメていた」ということです。
社会に出たばかりで、社会人には会社以外の世界があることを理解できていませんでした。
また、成果がでない原因を、自分の力量ではなく上司の態度に押しつけた弱い気持ちがあったことも今更ながら気付かされ、思い返す度に恥ずかしくなります。
改めて入社当時を振り返ると、その後経験していない位、とてもハードなプロジェクトでした。
そのプロジェクトを、短時間でマネージメントし、目標通り成果を出したことは、容易に達成できることではありません。
また、当時の上司からの指示メールは、チームマネージメントのエッセンスにあふれていました。
いかに効率的に業務をこなしていたのか、いまでも勉強になることが多くあります。
こうして当時から一転、いまでは彼女は尊敬する上司のひとりになりました。

子育てをしながら働いていることに対して、周囲には、良い感情を持っていない方がいます。
その多くは、当時の私と同じく、仕事を始めたばかりの新人です。
私が取り組んでいることの真意が伝わらないことを、辛く感じることもありますがその方たちが理解してくれる時がくると信じていますし私自身、そう思ってもらえる様な仕事をすることを、いつも心掛けています。

この様なある意味"誤解"は、社会にワーク・ライフ・バランスが浸透する過渡期だからでしょう。
今後数年でなくなると思いますが、彼達の"誤解"は、私にとって質の高い仕事の原動力のひとつです。

これから育児に関わっていく人には、常に働き方の多様性を意識しながら成長して欲しいと思います。
なぜ周囲に認められているか理解できない人に対して、嫌悪感を感じることも多いでしょうが、それを頭ごなしに否定し、拒絶するのではなく、冷静に分析して、働き方の多様性について学び、自分自身の幅を広げて欲しいです。

定年までの何十年間、社会も会社も自身の環境も、目まぐるしく変化していきます。
今働いている環境は、あと数年も続かないし、その都度、あなたは働き方を変えなければならなくなる。
働き方の多様性を理解することは、変化に適応し、自分の能力を引き出す選択肢を増やすことです。
私は、微力ながら、後輩たちが仕事をしつつ子育てをする選択肢を増やしたいと思っています。
できるだけ多くの方が私の後に続き、それぞれが選択肢をさらに増やしてくれることを、いつも願っています。

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