プロジェクトを知る イクメンプロジェクトの活動紹介

イクメンプロジェクトの活動レポートをご紹介いたします。

「イクメンスピーチ甲子園2018」「イクメンフォト2018」を開催しました!

今年のイクメンスピーチ甲子園の決勝スピーチは、「イクメンフェス2018」内で開催しました。
イクメンプロジェクト公式サイトにて、育児と仕事の両立に関するエピソードを募集し、推進委員会での予選審査の結果、決勝進出となった3名が公開スピーチで競い合い、その場で優勝者「イクメンの星」を決定しました。
当日、会場にはたくさんの方が集まり、決勝進出者の熱のこもったスピーチや、審査員との育児にまつわるやり取りに耳を傾けていました。

また、同日、今年初開催のキャンペーン「イクメンフォト2018~育児!家事!パパの姿をツイートしよう~」の授賞式も開催しました。事前にツイッター上で募集した、育児の楽しさや大変さなどが伝わる写真・コメントの「スペシャルフォト賞」10作品を会場内に展示し、「ベストフォト賞」1作品を授賞式にて表彰しました。

開催概要

■日時 2018年10月20日(土)
 13:00〜13:10 イクメンフォト2018 授賞式
 13:10〜13:50 イクメンスピーチ甲子園2018 決勝スピーチ
■場所 二子玉川ライズ「ガレリア」
■プレゼンター・審査員
 水内 猛 氏(スポーツキャスター)
 大久保 清彦氏(『MADURO』編集長)
 広中 秀俊 氏(第17回イクメンの星)

イクメンフォト2018 授賞式

【ベストフォト賞】子育てとーさん(@kosodate10_3)

プレゼンターの水内氏と子育てとーさん親子
プレゼンターの水内氏と子育てとーさん親子
泣きべそをかく子供に寄り添うのだって立派な育児
受賞作品
コメント「泣きべそをかく子供に寄り添うのだって立派な育児。」

イクメンスピーチ甲子園2018 決勝スピーチ

【発表者1】 伴 崇史氏

【エピソードタイトル】

咲太朗くんのベッド

【エピソード概要】
2人目の子、咲太朗くんが生まれて3か月の育休を取得。初めはちっとも泣き止んでくれず心が折れそうになったが、妻よりも息子を抱っこする事を誓いに、挫けずに抱っこし続けると、2か月を過ぎた頃には自分の抱っこが彼のお気に入りのベッドになった。

伴 崇史氏

【発表者2】 矢土 公規氏

【エピソードタイトル】

働き方を変えて得たもの

【エピソード概要】
第1子出生時に所定外労働の免除を申請し、第2子出生時には1か月半の育児休業を取得。会社勤めの日常が家事に邁進する毎日へ変わり、育児は手伝う「サポーター」ではなく、当事者意識を持った「プレイヤー」である事が重要で、協力なくして共有・共感は得られないと感じた。

鎌谷 祐貴 氏

【発表者3】 大沼 優斗氏

【エピソードタイトル】

育休取得で専業ママの就業サポート

【エピソード概要】
育休を長く取った理由に、妻の再就業サポートがあった。自分が育休を取ることで、妻の育児と仕事の両立もサポートできる。イクメンという言葉のおかげで、男性が育児をしても不思議でなくなった。これからも子供たちと一緒に微笑んでいきたい。

桜井 裕一 氏

審査結果

【優勝】 大沼 優斗氏
審査員の水内氏と大沼氏
審査員の水内氏と大沼氏
審査員の棚橋氏と鎌谷氏
審査員と決勝進出者3名による記念撮影

見事優勝に輝いた大沼さんにはトロフィーを贈呈。また、決勝進出者3名全員に、広報協力したディズニー/ピクサー映画「インクレディブル・ファミリー」オリジナルグッズを贈呈しました。
さらに、優勝した大沼さんは、「イクメンの星」として選定されました。大沼さんのエピソードは、「イクメンの星 ご紹介」ページからご覧いただけます。


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「イクメン推進シンポジウム2018」を開催しました!

2018年10月18日(木)、ベルサール半蔵門(東京都千代田区)において「イクメン推進シンポジウム」を開催しました。
根本厚生労働大臣の挨拶で幕を開けたシンポジウムでは、「イクメン企業アワード2018」「イクボスアワード2018」の受賞企業・受賞者の方の表彰、取組事例の紹介に加え、男性の仕事と育児の両立や育児休業取得促進に関する理解を深めるためのパネルディスカッションを行いました。

パネルディスカッションの詳細はこちら

根本厚生労働大臣挨拶(抜粋)

女性が出産後も継続して活躍していくためには男性の育児参画が重要であるが、約7割の男性が育児を行っていないという現状がある。また、男性の育児休業取得率は近年上昇傾向にはあるが5.14%に留まっている。
本日のシンポジウムをきっかけとして、多くの企業や管理職の方にも受賞企業・受賞者の取組を参考にしていただき、働きながら安心して子供を育てることができる職場環境作りに繋げてほしい。

総評写真

イクメン企業アワード2018 表彰式

両立支援部門

「イクメン企業アワード両立支援部門」は、男性の仕事と育児の両立を積極的に促進し、業務改善を図る企業を表彰するものです。6回目となる今年は、2社がグランプリに、2社が特別奨励賞に選ばれました。

表彰写真
イクメン企業アワード
2018両立支援部門 受賞企業(五十音順)
グランプリ 株式会社サカタ製作所(新潟県)
日本ユニシス株式会社(東京都)
特別奨励賞 株式会社京葉銀行(千葉県)
田辺三菱製薬株式会社(大阪府)
ikumenaward
○受賞各社の評価ポイント
株式会社サカタ製作所
育児時短勤務や看護休暇などを小学4年生未満までに大幅に引き上げるなど、社員の立場に立ってニーズをすくいあげている。
育休取得への経済的・業務上の不安に対してきめ細かな対応をしている。
日本ユニシス株式会社
男性従業員の平均育休取得日数が73日と長い。
経営者を筆頭に管理職の意識改革を進めており、男性従業員が育休を取得することを根付かせている。
株式会社京葉銀行
育児中に夫婦2人の時間をとることが困難である状況を想定し、他社に勤めるパートナーも参加できる夫婦参加型セミナーを開催。また、育児をしながら「育自」することを推奨し、資格取得などで成果を上げている。
田辺三菱製薬株式会社
「プレパパ休暇(配偶者出産時特別休暇)」や「イクボス・有休三角札」など、独自の効果的なプロジェクトを実施。また、営業車にチャイルドシートを設置し、保育園・学童への送迎ができるようにするなど現場の個別の課題にもきめ細かく対応している。

理解促進部門

今回新たに加わった「イクメン企業アワード理解促進部門」 は、男性が家事や育児に積極的・ 日常的に参画することを促す対外的な活動を行う企業を表彰するものです。初回となる今年は、1社がグランプリに、1社が特別奨励賞に選ばれました。

表彰写真
イクメン企業アワード理解促進部門 受賞企業
グランプリ 大和ハウス工業株式会社(大阪府)
特別奨励賞 株式会社CaSy(東京都)
ikumenaward
○受賞各社の評価ポイント
大和ハウス工業株式会社
戸建て住宅の販売を通じ、家事、子育てを「家族ごと」としてシェアするライフスタイルを提案しており、家事や子育てを女性だけのものにせず、男性も当事者であることの理解を促進している。
株式会社CaSy
子育て世帯である訪問先において家事代行サービスを提供するだけでなく、男性に対して家事の伝授や相談に応じることで持続的な家事参画をサポート。専門性と個別対応力を活かし、家事と育児を「パパのもの」にしてきた貢献を評価。
受賞企業6社の取組事例集はこちら

イクボスアワード2018 表彰式

「イクボスアワード」は、部下の仕事と育児の両立を支援する管理職=「イクボス」を企業などからの推薦によって募集し、表彰するものです。5回目となる今年は、2名の方がグランプリに、2名の方が特別奨励賞に選ばれました。

表彰写真
イクボスアワード2018 受賞者(五十音順)
グランプリ 株式会社ダイエー
四条畷店長 岩切 尚子
日本航空株式会社
広報部長 北原 宗明
特別奨励賞 リコージャパン株式会社
販売事業本部 山口支社 事業戦略部 部長 藤井 隆弘
株式会社技研製作所
東京総務部 部門リーダー
 簑田 美紀
ikumenaward
○受賞者の評価ポイント
岩切 尚子氏(株式会社ダイエー)
店長として、オペレーションの簡素化、顧客や従業員との対話を活かした売場変更などの業務改善に取り組み、営業利益の2年連続増益を実現するとともに、部下に管理職の仕事の楽しさを伝え将来のイクボスを養成している。
北原 宗明氏(日本航空株式会社)
突発的な業務が多く発生する広報部において、フリーアドレスの導入とペーパーレスの徹底に取り組み、時間外労働を大幅に削減し、年次有給休暇取得率を倍増させた。
藤井 隆弘氏(リコージャパン株式会社)
過去の様々な職種経験を活かし、特定の従業員が業務過多とならないよう仕事の再分配を実施するとともに、社外との連携にも素早く対応し、部下の仕事の円滑化に尽力した。
簑田 美紀氏(株式会社技研製作所)
女性が少数の職場環境において、産休前のテレワーク制度の導入、短時間勤務制度の利用促進、授乳室の設置に注力し、女性社員の復職率100%につなげている。
受賞したイクボス4名へのインタビュー集はこちら


■駒崎 弘樹氏 総評(抜粋)

毎回多くの企業の方々にご協力、ご応募いただき、感謝申し上げる。そこから多くのロールモデルとなる企業が生まれ、その企業のノウハウや取組が横に広がっていくことを願っている。
様々な業界で「ウチの会社は特殊だから」と言われがちだが、そういった特殊性に甘えずに、様々なバックグラウンドがあったとしても改革・改善を諦めないイクボスの姿勢というのは、まさに日本の宝だと思う。

総評写真

当日のプログラム等はこちら
https://ikumen-project.mhlw.go.jp/symposium2018/

パネルディスカッションの詳細はこちら


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パネルディスカッションを「イクメン推進シンポジウム」で実施

今年度の「イクメン推進シンポジウム」では、「男性の育児休業が職場を変える」をテーマに、「イクメン企業アワード2018両立支援部門」グランプリ受賞企業のご担当者による取組事例の紹介、小室淑恵氏((株)ワーク・ ライフバランス代表取締役社長)および田中俊之氏(大正大学 心理社会学部准教授)による解説を交えたパネルディスカッションを実施しました。
受賞企業ご担当者からの取組にあたっての課題や効果などに関する率直な話を受け、小室氏からは、仕事の属人化の排除が生産性を上げていること、多様な社員がいることがイノベーションにつながっていく、といったご指摘がありました。また、田中氏からは、社員と直接話してニーズを汲み取ることの重要性や、妻の産後休業中に男性が育児休業を取得することの意義についてお話がありました。こうしたやり取りに来場者は熱心に聞き入り、終盤には来場者から多くの質問がありました。

概要

■テーマ
 「男性の育児休業が職場を変える」

■コーディネーター
 羽生 祥子 氏(日経W2編集長、日経DUAL創刊編集長)

■パネリスト
 小林 準一 氏(株式会社サカタ製作所 取締役総務部長)
 本間 美賀子 氏(日本ユニシス株式会社 組織開発部ダイバーシティ推進室長)
 小室 淑恵 氏((株)ワーク・ライフバランス代表取締役社長)
 田中 俊之 氏(大正大学心理社会学部准教授)

パネルディスカッション

登壇者コメント(抜粋)

小林 準一 氏(株式会社サカタ製作所 取締役総務部長)
小林 準一 氏

弊社ではかなり以前から育休取得を推進していたが、実際は2014年まで取得者はゼロ、2015年に2名が取得、翌年の2016年はゼロだった。そこで2016年末の全社集会で、本格的にスイッチを入れることとなった。
育休取得が進まない原因を探るべく、個人面談を実施。社員が「評価」と「収入」への不安をもっているということがわかり、その課題をクリアする仕組み作りを進めた。効果があったのは、三者面談と給与のシミュレーション。本人が「休みたい」という前の段階で本人と役員・管理職、推進部門の担当者との三者面談を実施し、上司が取得を促した。給与のシミュレーションでは、育休中の各月の具体的な金額を示した。評価については、イクメン、イクボスを全社員の前で表彰し、会社は本気であることを示した。社長からも、「育休を取得した社員を高く評価する」と宣言、そこから一気にスイッチが入った。
社長は「取組によって、業績が落ちても構わない」と言っていたが、2017年は前年に対して増収増益。工場の生産性も上がった。「育休を取っても大丈夫な強い組織」ということで、社員の連帯感、一体感も高まってきたと確信している。間違いなく会社の雰囲気はよくなり、社内のコミュニケーションも高まった。
私たちは町工場、いわゆる中小企業なので、人材の獲得にはとても苦労している。だからこそ、人材を大切にする環境作りの一環としてイクメン企業と言われることで、社員が活性化し、業績も向上するという、よいサイクルを作っていきたい。

本間 美賀子 氏(日本ユニシス株式会社 組織開発部ダイバーシティ推進室長)
本間 美賀子 氏

お客様のシステムを構築、またクラウドやアウトソーシングなどのサービス・ビジネス等を提供する弊社では、こうした新しいビジネスエコシステムを進めていくためには風土改革が欠かせないと考え、3年前からダイバーシティ施策のなかで様々な取組を行っている。管理職向けの研修では男性の育休についてもしっかりとレクチャー、育休取得前後の3者面談を女性に限らず男性も含めて実施している。また、メルマガや昼休みを活用したオフサイト・ミーティングなどで、育休取得について情報発信・共有したり、社内イントラにロールモデルとして育休取得者と上司を紹介するなど、様々な形で情報を提供するようにしている。
施策だけでは難しい面もあるため、年に1回、全社員に向けて「ダイバーシティ・トップ・セミナー」と題する会を開催。その中で専務が「これからは男性社員の育休も取れるようにしていきたい」とメッセージを発信したことも追い風になっている。
いわゆる働き方改革というところでは、単に残業時間を減らしたり、連休を取って休むということではなく、時間的なゆとりを目指すものとした。弊社ではモーニングチャレンジといって朝の8時から1時間、社員が自由に参加し、新しいビジネスを考えようという試みを行っているが、毎回多くの社員が集まる。時間に余裕ができることでそういった新しい取組もでき、発想や価値観に好影響が出ている。このような取組を続けていくことで、育休取得も増えると考えている。

小室 淑恵 氏((株)ワーク・ライフバランス代表取締役社長)
小室 淑恵 氏

株式会社サカタ製作所からは、取組の中で属人化排除が進んだという言葉があった。小林様がおっしゃっていた組織力、つまり何人かが急に抜けてもそれをカバーし合って、安定してクオリティの高いサービスを提供し続けられるような組織としての力を養っていくということは非常に大事。男性が育児休業を取得するにあたり、現在の仕事を見える化、共有化していくことが企業の生産性を上げる。育休取得のための取組が会社全体の生産性を上げるきっかけになっている点で、本質的な部分に着手されていると感じた。
日本ユニシス株式会社は、テレワークなど働く場所の柔軟性を高める取組を10年以上前から積み上げてきており、その中で属人化排除がなされている。現在は平均で73日の育児休暇を取得できているとのことで、まさにその積み上げが素晴らしい。
かつては、男性が休むと業績の低下につながると言われてきたが、本間様がおっしゃるように、働き方に余裕が生まれることで組織に新しい価値観が定着し、それが最終的にはイノベーションにもつながり、業績の向上につながる。経営者はよく「イノベーションを起こせ」と言うが、イノベーションは気合では起きない。社内に多様な人材の考え方があり、それが化学反応を起こし、それで初めて今まで見えていなかった市場に向けてアプローチしていくことができるのではないか。

田中 俊之 氏(大正大学心理社会学部准教授)
田中 俊之 氏

株式会社サカタ製作所の、「アンケートをしてみたものの実態がわからず、直接社員にヒアリングした」という施策は意義があると感じた。一般に、アンケートを回収した時点で社員のニーズがわかったことにしてしまい、そこから深堀りをすることがないケースが多く見られる。しかし、同社では膝をつき合わせて話をして、信頼関係が醸成されていく中で取組が推進されたということの意義を、我々はしっかり考える必要がある。
日本ユニシス株式会社は、何と言っても男性社員の平均育休取得日数が73日という点を高く評価したい。男性の育児休業も、量から質の時代。企業的にはPRになるから、「うちの企業は男性の育休取得率100パーセント」という企業も出てきているが、その内訳を見てみると、5日くらいの取得で「全員取っている」と発信するようなカラクリがあるところが少なくない。女性は出産後、6週間から8週間は身体を休めることに専念しなくてはいけない。そういう点から考えても、取得日数の長さというのは大事なポイントになる。
我々の社会では、平日の昼間に男性が家事、育児を主体的にやるということに対してまだ違和感を持たれている。企業の取組だけではなく、我々の社会がどうなっていくのかということとセットで考えていかないといけない。北欧は、30年かけて男女平等な社会を作った。我々が取り組んでいることの結果がわかるのは、まだ先の話。次の世代のためにやる気があるかということが、今問われている。

羽生 祥子 氏(日経W2編集長、日経DUAL創刊編集長)
羽生 祥子 氏

最近は「ワーママ」が市民権を得て、働くママの罪悪感や本音なども言える時代になってきたと感じている。当初は女性の育休明けの疎外感というものがあり、ホワイトボードに自分の名前のワッペンがなくなっていた、という話もあった。現在、女性はそういったときに声を上げやすい風土、時代になってきていると思うが、男性は女性とはまた別のプライドがあり、本心を言いにくい状況になっているのではないか。このような部分を個人面談などで企業の推進スタッフがケアすることは、とても有意義だろうと思う。
今日は非常に濃厚な、そしてすぐに活かせるノウハウ、次世代や将来に向けての話などもあった。取組を発表していただいた2社に感謝したい。

「イクメン推進シンポジウム」前半のプログラム(表彰式・総評)の概要はこちら

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