広島県 ご当地イクボスの取組
「イクボス推進トーク@東広島」を開催しました
広島県内のイクボス同盟メンバー企業3社が集まり、湯崎知事を囲んでディスカッションする2018年度版「イクボス推進トーク」。第2回目は東広島で開催されました。
日時:2018年12月13日 (木) 14時~15時15分
場所:東広島市市民文化センター 研修室1・2(東広島市西条西本町28番6号)
主催:広島県(働き方改革推進・働く女性応援課)
共催:東広島市
参加企業:
株式会社サタケ(精米機のトップメーカー、東広島市)
有限会社フィールドワークス(東広島市を中心に美容院「FRAME」を運営)
マイライフ株式会社(呉市を拠点に「オール薬局」36店舗を展開)
登壇者:
司会者
清水 浩司 氏(フリーライター)、キムラミチタ氏(フリーパーソナリティ)
パネラー
木谷 博郁 氏((株)サタケ 取締役)
鍋島 道樹 氏((有)フィールドワークス 代表取締役)
糸賀 誠 氏(マイライフ(株)代表取締役)(代理出席:長友 康至 人事部長)
コメンテーター
湯崎 英彦 広島県知事
内容:
① MVB受賞者の紹介
MVBとは「Most Valuable Boss」の略でイクボス同盟ひろしまのメンバーの中で今年もっとも輝いたボスに贈られる賞のこと。今年度選出された3名の中から、この日は東広島に本社を置く有限会社GUTSの田尻浩代表取締役が登壇。「東広島市の企業として賞をもらえたことが嬉しい。『子育てするなら東広島』というイメージが少しでも広まれば」とスピーチしました。
(MVB受賞者)
・株式会社CREATIVE LAB HOLDINGS 赤井 友昭 代表取締役CEO
・有限会社GUTS 田尻 浩 代表取締役
・特定非営利活動法人キッズNPO 吉本 卓生 理事長
②参加企業の取組
【(株)サタケ 木谷 博郁 取締役】
厚生労働省「ファミリー・フレンドリー企業表彰」を受賞したことをきっかけに、15年間に渡って働き方改革を進めてきたという木谷氏。「基本的には無理のない範囲で行い、最初の一歩はいつも小さいんです。まずは踏み出して、余裕が出たらもう一歩、次の一歩……といった感じ。ノー残業デーにしても最初は週1日,次に週2日と進めていき、今では原則毎日実施しています」と語りました。
知事は「無理のない範囲でやっていても15年も続けると最先端になる。そこまで続けていけるのは、ボスがブレない姿勢を持っている証拠」と称賛します。木谷取締役からは「ノー残業にしたことで残業代をあてにしていた社員は不満を持ったかもしれないが、導入以降に入社した社員はアフター5が自由に使えることを好意的に捉えている」という報告もありました。
【(有)フィールドワークス 鍋島 道樹 代表取締役】
「人が辞めないサロン」を目指して事業所内に保育施設を作った結果、女性社員の育児休暇からの復帰率が100%になったと発表すると、会場から驚きの声が上がりました。
「そもそもライフ・ワーク・バランスといって仕事と生活を分けて考えるのが間違いなのでは?と考えています。私たちはライフ・ワーク・インテグレーション(融合)を目指しています」という提言に、知事も「仕事と暮らしはゼロサムではないんです。広島県がやりたいのは『仕事と生活の比率を60:40から40:60にしましょう』ということではなく、『60:40を60:60にして合わせて120にしましょう』ということ。そのためには生産性を上げることが必要だし,そもそも欲張りなんです」と反応。イクボスの本質について意義深い議論が行われました。
【マイライフ(株) 長友 康至 人事部長】
この5年間で社員が急激に増えたことで社内の意思統一があいまいになり、社長自ら会社の歴史やビジョンを伝える研修会をはじめたと言います。
知事はこれに対し「働き方改革は人事上の問題だけでなく経営の根幹に関わる問題。経営理念をしっかり打ち出すことで共感できる人たちが残る。共感できない人は辞めるかもしれないけど、それは組織を強くしてパフォーマンスを高めることにつながる」と賛同します。
さらに従業員満足度を調べるアンケートを行い、要望の多かった声(特に福利厚生。健康診断の項目を増やしてほしい、歓迎会の費用を補助してほしいなど)に応えていったところ離職者が減り、求人募集も増加傾向にあるとか。長友氏は「目に見える効果が出るまでは時間がかかりますが、好転しはじめると速度は速い」と現場での手応えを話されました。
【各企業のまとめ】
木谷氏は「現在は夏季限定で施行中の週休3日制を年間で行えるよう挑戦」を、鍋島氏は「『休み放題、働き放題。私たちは家族』という助け合い風土の醸成」を、長友氏は「広島県女性活躍推進アドバイザーと共に女性が活躍できる会社を目指す」と力強く宣言しました。
当日のディスカッションは、東広島市のエリアFMで放送され、地域の皆様にも届けられました。
公開収録参加者: 25名
○イクボス推進トーク東広島実施レポート
( https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/ikumen/ikubosstalk07.html)
○MVB受賞者レポート
( https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/ikumen/mvb2018.html)
(担当)
広島県商工労働局働き方改革推進・働く女性応援課
TEL:082-513-3419