プロジェクトを知る イクメンプロジェクトの活動紹介

イクメンプロジェクトの活動レポートをご紹介いたします。

「イクメンスピーチ甲子園2021」を開催しました!

今年のイクメンスピーチ甲子園の決勝スピーチも、THE BBQ BEACH in TOYOSU(東京都江東区)を会場に、「イクメンオブザイヤー2021」と同時開催いたしました。
昨年度に引き続きイクメンプロジェクト公式サイトにて、育児と仕事の両立などに関するエピソードを募集し、イクメンプロジェクト推進委員会で予選審査を行いました。決勝に進出した3名が公開スピーチで競い合い、その場で優勝者「イクメンの星」を決定しました。
決勝進出者の熱のこもったスピーチや、審査員の講評に会場の参加者は耳を傾けていました。

当日の模様はイクメンプロジェクト公式チャンネルで配信しています。
https://www.youtube.com/watch?v=yeTzzFrs-Rs&t=952s

開催概要

■日時 2021年10月19日(火)
 13:00~13:30 イクメンスピーチ甲子園2021 決勝スピーチ
 13:30~14:10 イクメンオブザイヤー2021
■場所 THE BBQ BEACH in TOYOSU(東京都江東区豊洲6丁目9番3の一部)
■プレゼンター・審査員
 おち まさと 氏(イクメンプロジェクト推進委員)
 登坂 淳一さん(フリーアナウンサー)
 ンダホさん(YouTuber 『Fischer's』)

表彰写真
プレゼンター・審査員と決勝進出者3名による記念撮影

イクメンスピーチ甲子園2021 決勝スピーチ

【優勝者】 
伊藤 大輔 氏
出場者
有ヶ谷 遼 氏
出場者
一之瀬 幸生 氏

【優勝者】 伊藤 大輔 氏

【エピソードタイトル】

双子が生まれたら1ミリも迷わず育休

【エピソード概要】
私は2回育休を取得し長男、双子、末っ子の4人を育てる子沢山パパです。
双子の妊娠を機に1年間の育休を迷わず取得して、双子育児の大変さを経験しました。皆さん、双子育児を想像できますか?

ミルク・おむつ替えを1日30回以上、交互に起きる双子の夜泣き対応に追われる日々が続いて、昼間もお兄ちゃんがいるため休む暇がありませんでした。そんな疲労もピークに達した時、緊急事態が発生します。妻が「ぎっくり腰」になり、まさかの3人のワンオペ育児に突入しました。私は長男・双子のトリプル抱っこで手首が腱鞘炎になり、これは「終わった」と思いました。

この状況をどうにかして乗り越えようと、長男のときにあきらめた「赤ちゃんの時間割」に挑戦しました。すると双子が夜7時に1人で寝れるようになり、さらに夜泣きもなくなりました。

少し育児にも慣れてきた時に、区役所の双子会に参加しました。そこでは双子ならではの楽しさや悩みを共有することができて、仲間っていいなと思いました。しかし、開催頻度が2か月に1回と少なく、もっと集まりたいと思い、それならばと夫婦で区初公認の双子サロンを立ち上げました。週2、3回交流会を開催して双子仲間の輪を広げています。

仕事復帰後は、お風呂、寝かしつけのために効率的に働き、また職場の理解もあり仕事を定時で終えています。そして、キャリアも諦めたくないと思い、寝かしつけ後に毎日1時間勉強し、昨年昇任試験に挑戦し、合格しました。

現在、4人目が生まれ半年間の育休を取得中です。この2回目の育休では苦手な料理に挑戦しています。朝はワンオペで朝食を準備しつつ4人に食べさせるまでに成長しました。

最後になりますが双子サロンのメンバーと交流する中で驚きの事実が判明しました。それは双子パパが育休を取得している世帯は15組中なんと0組だったのです。ママ達からは「半年間1人で双子を連れて外出ができなかった」「1人で同時泣きの対応ができず警察に虐待を疑われて鬱になった」という話を聞きました。ママ達は口を揃えて「旦那が育休を取っていれば・・・」と訴えていました。

私はこれから双子育児の経験談やママ達のリアルな声を伝え、双子が生まれたら1ミリも迷わずに育休を取れる、そんな社会になるよう貢献していきます。

伊藤 大輔氏

【決勝進出者1】 有ヶ谷 遼 氏

【エピソードタイトル】

育児に職種は関係ない

【エピソード概要】
育児に職種は関係ありません。
私はこんな職種だからと育児に躊躇されている方もいるのではないでしょうか。

私は今年の5月に次女が誕生し、4歳の長女を含め4人家族となりました。
妻は、新型コロナウイルスの影響を受け里帰り出産はできませんでしたが、妊娠初期から夫婦で話し合い、私も1ヶ月半の育児休業を取得することになりました。
妻のケアはもちろんですが、出産前後で長女に寂しい思いをさせたくないとの思いからの育児休業です。

営業職という仕事柄、売上、取引先からの反応、育児休業終了後自分の居場所はあるのか、など多くの不安もありました。

万全の準備で育児休業に入るため、取得の3ヶ月前から取引先にも口頭で説明をし、書面でも案内をしていきました。
すると意外にも取引先のほとんどの方から「頑張れよ」や「育休期間中は協力するよ」など温かい声を多く頂くことが出来ました。
否定的な意見は一切なく、逆に励ましの言葉を頂き、私自身引き締まる思いでした。

周囲の支えもあり家族のケアにも集中することができました。妻の入院中も長女から幼稚園での出来事を沢山聞くことができ、取得前に掲げていた長女に寂しい思いをさせないという目標を達成することができました。
営業実績にも影響は出ず、その期間育児休業を取得して本当によかったと改めて感じています。

しかしこれで育児が終わった訳ではありません。現在はフレックスタイム制度を利用し7時~16時を中心に勤務をしています。
長女の帰宅後16時以降は妻がどうしても忙しくなるため、16時半には帰宅し、妻と共に夕飯やお風呂の用意をしています。妻が極力いわゆるワンオペ状態にならぬよう、妻と連携を取って工夫しています。
仕事も7時~9時は在宅勤務をし、9時~16時までは外回りをする、取引先を訪問する、といったスタイルにシフトし、効率的な業務を心掛けています。

私は長女が産まれた時から育児に積極的に参加し、子どもの細かな成長を肌で感じることができています。そこには動画サービスのように見逃し配信はありません。すべてライブです。そういった細かな成長が育児を楽しくさせてくれ、私自身も成長することができています。
例えば長女の幼稚園は三つ編みで登園させる決まりがあり、GW中には動画サイトとにらみ合いながら三つ編みの練習・特訓をし、今では1人で娘の髪を三つ編みにできるまでになりました。
まさか20代で三つ編みを習得できるとは思ってもいませんでした。
しかし育児をしないと一生触れることはなかったでしょう。歳関係なく、こういった新しい経験ができるのも育児の醍醐味と言えます。

営業職だからと躊躇していましたが、営業職だからこそできる育児の仕方もあると思います。
この経験を少しでも多くの方に発信して、できるだけ多くの方に育児に参画していただければと思っています。

有ヶ谷 遼氏

【決勝進出者2】 一之瀬 幸生 氏

【エピソードタイトル】

妻と戦友になり、人生の幸福度が急上昇した2度目の育休

【エピソード概要】
6年前、1回目の育休は苦い思い出でした。
育休を5日間取得後、仕事は毎日定時で帰宅し、一緒に育児を していましたが、妻は体の辛さや寝不足で辛いなどと大変さを訴えていました。一方で私は「他の家庭に比べれば良い方では」との気持ちもあり、お互いにイライラがつのり喧嘩になることもありました。
しかしある日、産後支援ヘルパーさんが来てくれた時に、妻は「涙が止まらなかった」という話を聞き、私は想像していた以上に妻は辛く、大変だったことに気づきました。

その反省を踏まえ、昨年次女が生まれた時には1ヶ月間育休を取得。
妻には安静にしてもらえるよう、家庭で里帰り出産と同じ環境を作りました。
すると家族みんなに笑顔があふれ、本当に幸せな時間になりました。
そして妻からは「もう一人次の子も考える?」と1人目の時には考えられなかった言葉も出ました。
「夫婦で育児するとこんなにも変わるんだ!」と実感した瞬間でした。

また育休は夫婦の絆も深まりました。
例えば、夜の赤ちゃんのお世話は1日ずつ交代制にしました。
深夜、赤ちゃんが延々に泣き止まなく全然寝てくれない時、正直泣きそうな時もありましたが「妻も同じ思いで大変さを乗り越えている。そしてとにかく一晩頑張れば代わってくれる人がいる。」そう思うと頑張ることができました。
育児パートナーがいることがどれだけ心強く、勇気づけられるかということを実感し、妻とは戦友のような新たな絆も生まれました。

現在、次女も1 歳になり、就寝時に家族みんなでベッドでリラックスするマロマロタイムが至福の時間です。
職場では、例えばお客様と日頃から私生活も話題にすることで、子どもの発熱があった時などもお互い様の関係が出来ました。
また夫婦で好きな仕事が続けられるよう、妻の復職時に私は短時間勤務になりました。

短時間勤務は帰る時間が決まっていますので、日々の時間意識が高まり生産性が高まるのと同時に、時間制約がある働き方は本当に大変なことを実感し、育児中や介護中の方の働き方や女性に心から寄り添えるようになりました。

また、夫婦共に夕方に仕事が入る時は、ファミリーサポート事業などを利用しています。
最初は小さな子どもを預けることに抵抗感、心配もありましたが、実際に使ってみると子どもも親もお互いに仲良くなり、今ではパパママ応援活動(子育て世代向けの情報発信やイベント開催など)を一緒にやるように。地域の子育て活動を一緒にするようにまでなりました。

育休で様々な変化が生まれ、こんなにも人生の幸福度が上がるとは正直想像以上でした。家庭も幸せになり、社会も良くなっていく。そして日本の重要課題を解決していく男性育休を、私も微力ではありますが公私共に応援していきます。

一之瀬 幸生氏

表彰式

プレゼンターのおち氏と伊藤氏

見事優勝に輝いた伊藤さんには、賞状とトロフィーを贈呈。また、決勝進出者3名全員に当日のBBQセットがデジサーフ様よりプレゼントされました。 さらに、優勝した伊藤さんには、今後イクメンプロジェクトが行う様々な活動に「イクメンの星」としてご参加いただきます。当日のイベントの様子はイクメンプロジェクトチャンネルより御覧下さい。

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