プロジェクトについてイクメンプロジェクトの活動紹介
イクメンプロジェクトの活動レポートをご紹介いたします。
- 2016.03.08Social Business Idea Contest 公開プレゼンテーション
- 2015.11.07ファザーリング全国フォーラムinとやま
- 2015.10.19イクメン推進シンポジウムを開催しました!
ファザーリング全国フォーラムinとやま
2015年11月6日(金)、7日(土)の2日間、「ファザーリング全国フォーラムinとやま」が富山県富山市にて開催されました。
「富山から発信“イクメン・カジダン”!父親の笑顔、母親の笑顔、子どもの笑顔が社会を変える!~」をスローガンに開催された今回のフォーラムには、企業、NPO、行政等の関係者のほか、一般の方々などが来場しました。
開催場所:富山県民共生センター サンフォルテ(富山市湊入船町6-7)
主 催:ファザーリング全国フォーラムinとやま実行委員会(NPO法人ファザーリング・ジャパン、富山県、公益財団法人富山県女性財団、とやまけん男性保育者の会)
イクメンプロジェクトでは、分科会として基調講演とパネルディスカッションを実施しました。
- テーマ
- 「組織としてのイクボス養成~待ってるだけじゃイクボスは生まれない!~」
- 日時
-
2015年11月6日(金)15:45~17:45
■基調講演
川島 高之氏(NPO法人ファザーリング・ジャパン 理事)
■パネルディスカッション
コーディネーター:安藤 哲也氏(NPO法人ファザーリング・ジャパン 代表理事)
パ ネ リ ス ト:濱詰 健二氏(小浜信用金庫(福井県)専務理事)
三谷 忠照氏(三谷産業株式会社(石川県)常務取締役 人事本部長)
光永 圭子氏(富山労働局 雇用均等室 室長)
- 内容
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何故、企業にイクボスが必要なのか、イクボスが企業にもたらすメリットは何か。
そして、イクボスを個人の資質だけに頼らず、企業が組織としてイクボスを養成していくための具体的方策について、基調講演及びパネルディスカッションを通じて検討しました。
ブースも出展しました。
今年度イクメンプロジェクトで制作した、イクメン企業アワード2015受賞企業の取組を紹介する事例集、イクボスアワード2015受賞者の取組を紹介するインタビュー集、仕事と育児の両立を目指す男性のために制作した「父親の仕事と育児両立読本~ワーク・ライフ・バランスガイド~」など、各種資料を配布しました。
配布した事例集等はこちらからダウンロードできます。イクメン推進シンポジウムを開催しました!
平成27年10月19日(月)、時事通信ホール(東京)において、イクメン推進シンポジウムを開催しました。 「イクメン企業アワード2015」表彰式、「イクボスアワード2015」表彰式、「イクメンスピーチ甲子園2015」の決勝及び表彰式を行い、シンポジウムの最後には、「受賞企業はココが違う!イクメン推進で生じたメリットを紹介!」をテーマにしたパネルディスカッションを行いました。
イクメン企業アワード2015表彰式
当日は、塩崎恭久厚生労働大臣が出席し、応募総数62社の中から受賞となった5社に表彰状とトロフィーが授与されました。
表彰後には、特別奨励賞受賞企業3社の取組紹介、イクメンプロジェクト推進委員の小室 淑恵氏(株式会社ワーク・ライフバランス代表取締役社長)による総評が行われました。
グランプリ(2社)※五十音順
社会福祉法人桔梗会(群馬県)
大同生命保険株式会社(大阪府)
特別奨励賞(3社)※五十音順
コネクシオ株式会社(東京都)
東京急行電鉄株式会社(東京都)
株式会社ローソン(東京都)
小室 淑恵氏 総評(抜粋)
全体総評
今年は過去最多の62社の企業から応募をいただいた。日本を代表する大企業もあれば、従業員数十名の中小企業、また、業種も女性が多く活躍している分野だけではなく、男性の比率が高い分野の企業様からも応募をいただいた。「中小企業だから育児休業は取得できない」「男性の多い職場だから取得しにくい」、そのような考え方は社会全体で減りつつあり、イクメンの推進に非常に積極的な社会風土が着実に増えている。
受賞企業各社に共通することは、男性の育児休業の取得促進、仕事と育児の両立支援に、まさに全社を挙げて取り組んでいる、また、男性の育児支援をきっかけとして、全社で業務改善や働き方の見直しを行っている。そして、こうした働き方の見直しや両立支援は、企業経営にとって大きなメリットがあるということを「経営戦略」としてしっかり意識し、取り組んでおられるということ。
受賞企業の取組には、業種・従業員規模が違っても、参考になる部分が多い。何か取り入れられる取組がないか各企業のなかで検討していただき、今後一層、男性が仕事と育児を両立できる職場づくりが進むことを期待している。
受賞各社の評価ポイント
・社会福祉法人桔梗会(群馬県)
従業員57人の小規模な企業で、ワーク・ライフ・バランスの実現は難しいと言われてきた介護の分野でありながら、育休の有給化といった制度の整備や、上司の声かけなど風土の醸成により男性の育児休業取得率100%を達成している点が素晴らしい。その他、仕事の属人化の見直し、群馬県が実施するイクボス研修の活用など、中小企業が実践しやすい取組が進められているところに大きな価値を感じる。
・大同生命保険株式会社(大阪府)
従業員500人以上の大企業における男性の育休取得率は1.7%であるのに対して、大企業ながら管理職も含め男性の育児休業取得率が100%に達している点が素晴らしい。「リミット20」といった所定外労働削減の取組により、取組前に比べて▲3.7億円のコスト削減を実現するなど、男性の育児促進をきっかけとした様々な取組が、育休取得の上昇にとどまらず企業経営にもプラスの効果をもたらしている点を評価。
・コネクシオ株式会社(東京都)
「働き方改善プロジェクト」により組織の実態に応じた業務の見直しが進められており、総労働時間を削減しながら過去最高益を実現している点、男性の育休について役職者への啓発活動や、取得しやすい環境整備により、育休取得率が順調に上昇するなど、結果に結びついている点を評価。
・東京急行電鉄株式会社(東京都)
イクボスセミナーの開催など、マネジメント層への働きかけを行い、男性の育休取得促進に積極的に取組み、着実に取得者を増やしている点、また、平均取得日数が73日というのは大変素晴らしい数字で高く評価。フレキシブルな勤務体系などにより、直近3年間に入社した総合職の退職率が0%といった効果も出ている。
・株式会社ローソン(東京都)
育休の有給化など制度面を整備し、「イクメンキャンペーン」や「イクMen活動部」など独自の取組で社内全体でイクメンを応援する雰囲気を醸成するなど、制度・雰囲気の両面から取組んでいる点、経営トップを中心に業務改善をはかり、育児休業取得者が大きく増加する中で業績も大きくアップしている点を評価。
受賞企業の取組事例集はこちら
企業アワード2015の動画はこちら
イクボスアワード2015
昨年を上回る応募総数65名から受賞となった5名に香取照幸局長(厚生労働省 雇用均等・児童家庭局)から表彰状とトロフィーが授与されました。
表彰後には、受賞者5名による取組紹介、イクメンプロジェクト推進委員会顧問の安藤 哲也氏(NPO法人ファザーリング・ジャパン代表理事)による総評が行われました。
グランプリ(3社)※五十音順
阿部 和美 氏(株式会社丸井グループ 株式会社丸井 取締役 大宮店長)
長谷川 晃司 氏(ニフティ株式会社 WEBサービス事業部 スマートデバイスサービス部 部長)
芳野 元 氏(医療法人寿芳会 芳野病院 理事長・院長)
特別奨励賞(2名)※五十音順
伊藤 秀樹 氏 (株式会社ダイエー 執行役員 業態開発部長)
普川 泰如 氏 (オイシックス株式会社 システム本部 システム部 部長)
安藤 哲也氏 総評(抜粋)
全体総評
管理職が「イクボス」となり、部下の仕事と家庭の両立を尊重した「ワーク・ライフ・マネジメント」が行われれば、社員のモチベーションは高まり、ひいては企業の収益にもつながっていくことが期待される。このような点を理解され、改革を進めている経営者・管理職が、今まさに、全国で、どんどん増えてきている。「イクボスにあらずんば上司にあらず」こうした機運がだんだん高まっていると感じている。
受賞者の皆様はいずれも、共に働く部下を大事にしながら働き方の改革を行い、自分を含め全ての社員にとって働きやすい職場を作らんと、日々努力されているイクボスである。
この「イクボスアワード」を契機として、全ての日本の管理職が「イクボス」になり、仕事と家庭を両立できる職場が増え、誰もがいきいきとクリエイティブに仕事に打ち込み、ライフも楽しめる環境づくりが進むことを期待している。
・阿部 和美 氏(株式会社丸井グループ 株式会社丸井 取締役 大宮店長)
育休復職者との面談など部下の状況に配慮したきめ細やかな対応、自らの残業しない姿勢を見せることが風土づくりにつながるとし、定時退社を実践するなどの点を評価。グループ横断の多様性推進委員会のリーダーとして全社的に男性の育児休業取得を大幅に上昇させた点も評価。
・長谷川 晃司 氏(ニフティ株式会社 WEBサービス事業部 スマートデバイスサービス部 部長)
時短勤務や在宅勤務社員を同時期に複数名受け入れ、部全体に効率的な働き方を浸透させ、成果を引き出している点を高く評価。自身も育児と介護の両立を実践し部下の手本となっている。何より、部下から2名の管理職を輩出し、イクボスの連鎖を生み出している点は秀逸。
・芳野 元 氏(医療法人寿芳会 芳野病院 理事長・院長)
ワーク・ライフ・バランスの実践が難しい医療という業種で、トップとして「子育て応援宣言」を発信し、職員の声を集めて両立支援制度を整備、57種類の勤務シフトを設けるなど職員の多様性に対応しながら業務効率を上げている点を評価。
・伊藤 秀樹 氏 (株式会社ダイエー 執行役員 業態開発部長)
ルーティン業務の見直しや、チーム制の導入などにより、業務効率を上げるための取組を推進し、自身も役員として初めて育児休業を取得するなど、若手社員のロールモデルとして仕事と育児の両立を実践している点を評価。
・普川 泰如 氏 (オイシックス株式会社 システム本部 システム部 部長)
週1回、部下との個別面談を欠かさず、仕事と家庭の状況を把握し優先順位を指示するなど、制約がある社員も成果を出せる環境づくりを進め、男性で社内初の育児休業を取得するなど、先輩パパとして部下へのアドバイスを実施している点を評価。
受賞者のイクボスインタビュー集はこちら(PDF)
イクボスアワード2015の動画はこちら
イクメンスピーチ甲子園2015
イクメンプロジェクトサイトにて育児と仕事の両立に関するエピソードを募集、応募総数30名の中から、決勝進出となった3名が、スピーチで競い合いました。
スピーチ終了後、審査員と来場の皆様による投票で優勝者が決定しました。
イクメンスピーチ甲子園の動画はこちら
パネルディスカッション
イクメン企業アワード2015 グランプリ受賞2社の取組紹介やイクメン推進で生じたメリット等を中心に60分のディスカッションを行いました。
パネルディスカッションの動画はこちら
Social Business Idea Contest 公開プレゼンテーション
働きながら子育てできる社会をつくるための方策について、学生の皆さんからアイデアを募集したところ、全国から21件のご応募がありました。
その21件から書類選考を通過した5組の学生による公開プレゼンテーションを実施しました。
また、今回からグーグル株式会社の女性活躍を応援するプロジェクト「Women Will」と連携し、事前投票を実施しました。
コンテストの目的
日本では「イクメン」という言葉自体は浸透したが、諸外国と比べて、男性の家事・育児時間はまだまだ短い状況。「仕事も頑張り、家庭も大切にする」という、ライフスタイルをこの日本で実現するため、社会や企業の理解・支援を促し、社会的ムーブメントを起こすアイデアを学生から募集しました。
開催概要
小室 淑恵氏(イクメンプロジェクト推進委員会 委員 株式会社ワーク・ライフバランス 代表取締役社長)
新田 龍氏(イクメンプロジェクト推進委員会 委員 第4回イクメンの星/株式会社ヴィベアータ 代表取締役)
青野 誠氏(サイボウズ株式会社 人事部)
堀江委員からの挨拶
コンテスト開始前に、コーディネーターである、イクメンプロジェクト推進委員の堀江委員より「次世代を担う学生がプレゼンテーションをすることに意義を感じ、その発信したものに、私たち大人が応えて、応援し、一緒に考えていきたい」と開会の挨拶を頂きました。
プレゼンテーション
青木紗良さん、柳原千尋さん、徳永結奈さん(法政大学)
『男性はパパになる準備も自覚も遅い』
家族計画ノートで描こう!! ~未来のイクメン達へ ~
【概要】
パパとして家庭でも活躍するためには仕事と家庭を見直し、どうしたら家庭での時間を増やすことができるのかを考えるという準備が大切。そのために、妻が妊娠する前に「家族計画」を立てることを提案。
永嶺琢巳さん(東海大学)、弘田光聖さん(関西大学)
『イクメンは当たり前の時代に。
イクメンという言葉を無くしたい!』
【概要】
約30%の男性が育児休業を希望しているのにもかかわらず、実際の取得率は約2%に留まっている社会。
原因は取得しづらい雰囲気が会社にあり、この課題解決のため、「社内に設置するフリーペーパー」を提案。
会社の育児休業における理解を可視化し、希望者を後押しする。
30%の取得率を目指し、「イクメン」という言葉のない社会にしたい。
Szczygiel Martaさん(大阪大学)
『イクメンから、イク会社へ。そして、イク社会へ。』
イク派遣プロジェクト
【概要】
子育ては親の義務だが権利でもある。殆どの男性社員は育児休業を取得できないのが現状。職場が育児休業を取りやすい雰囲気にするために「イク派遣プロジェクト」を提案。
社員は育児休業を申し込むと同時に、会社側はイク派遣プロジェクトの窓口にイク派遣を依頼。窓口では会社と派遣者をマッチングして、社員の休業中にイク派遣者が職場のサポートをする。
磯実李さん(早稲田大学)、児玉夏澄さん(日本女子大学)浅野美帆さん(法政大学)、高橋鈴佳さん(立教大学)
『小学生が夏休みに大学生ごっこ!?
そうだ、大学へいこう!!』
プログラム『レッツ大学生!!』
【概要】
大学生が小学生向けに授業を企画・実施するプログラム「レッツ大学生!!」夏休み期間、大学生が一週間授業を行い、小学生が実際に大学に通う。
パパとママの夏休み期間中の負担を減らすために、社会全体が子どもを見守る目になれればと、実際に大学生が、夏休みにお子さんと接するなかで生まれたアイデア。
高橋尚也さん(埼玉大学)
『育休を もっと身近に!もっと魅力を!』
社内クラウドを用いた先輩パパネットワークの構築
【概要】
育児休業制度を身近に・魅力的に感じられる環境であれば、パパも育休を取得しやすくなるのではないか。
育休利用者は「いつ・どこで・誰が・どのように利用し何をしたのか」などを記した「育休体験談」を社内のクラウド上に提出。
ここで社員は「身近な人がどのように、どのような時期に取得したのか、どのように感じたのか」などの情報を得ることができる。
審査結果
グランプリ
テーマ:「小学生が夏休みに大学生ごっこ!?そうだ、大学へいこう!!」
磯実李さん(早稲田大学)、児玉夏澄さん(日本女子大学)、浅野美帆さん(法政大学)、高橋鈴佳さん(立教大学)
準グランプリ
テーマ:「イクメンは当たり前の時代に。イクメンという言葉を無くしたい!」
永嶺琢巳さん(東海大学)、弘田光聖さん(関西大学)
新田委員からの総評
審査委員を代表して、イクメンプロジェクト推進委員の新田委員より総評を頂きました。
「企業がワーク・ライフ・バランスを推進すると、従業員満足度が向上し、企業の業績向上にもつながる。学生には、就職活動時に企業の育児休業取得者数など、ワーク・ライフ・バランスに関する情報を確認して、将来の働き方を考えてほしい。」と語りました。
パネルトークの模様
今回の審査委員を務めた方々によるパネルトーク。
「ここが違う!男性育休取得をYESという会社とNOという会社」というテーマのもと、議論が交わされました。
懇親会の模様
コンテスト終了後は、参加した学生5組とイクメンプロジェクト推進委員、来場されていた社会人や学生との交流の場として懇親会を行いました。終始和やかなムードで、参加された方々にとって、有意義な時間となりました。