プロジェクトについてイクメンプロジェクトの活動紹介
イクメンプロジェクトの活動レポートをご紹介いたします。
- 2020.02.22「両親学級×男性育休」講座を「久留米市の産前セミナー、ファザーリング・ジャパン九州」と共同開催
- 2020.02.10「イクメンの星」による出前講座を国際医療福祉大学で実施
- 2020.01.15「イクメンの星」による出前講座を東京都市大学で実施
- 2019.12.16「イクメンの星」による出前講座を慶應義塾大学で実施
- 2019.11.15パネルディスカッションを「イクメン推進シンポジウム」で実施
- 2019.11.15「イクメン推進シンポジウム2019」を開催
- 2019.10.19「両親学級×男性育休」講座を「ファザーリング全国フォーラムinにいがた」内の分科会として開催
- 2019.10.15「イクメンスピーチ甲子園2019」を開催
- 2019.09.26「イクメン2020(フレフレ)キャンペーン」を開催しました!
「イクメンの星」による出前講座を国際医療福祉大学で実施
第3回は国際医療福祉大学にて実施しました。第17回「イクメンの星」広中 秀俊氏にご登壇いただき、看護学生に伝えたいプレパパに向けての関わり方やケアについて、家族への接し方、仕事と家庭の両立における自身の体験談についてお話しいただきました。
実施概要
■日時 2020年2月10日(月)10:40~12:10
■場所 国際医療福祉大学 成田キャンパス
https://narita.iuhw.ac.jp/access/index.html
■講師 菱谷 純子氏(看護学科 母性看護学 専任講師)
古山 陽一氏(看護学科 基礎看護学 助教)
広中 秀俊氏(第17回「イクメンの星」)
講座内容
周産期における父親支援 Feat. 厚生労働省
「イクメンプロジェクト」大学出前講座
成田看護学部 看護学科
前半では、菱谷講師がお産の際の母性について、夫のお産の際の関わり方について、助産師や看護師の視点からどう夫や家族へ接するべきかについてお話いただきました。
続いて、イクメンプロジェクトより、国が「イクメン」を推進する理由と育児休業制度について説明し、
古山助教からは、出産・育児をめぐる男性の変容、父親の育休取得における社会的意義などについて、NPOでの取り組みも踏まえ、講義が行われました。
特に、父親支援のNPO活動を通じて感じられてきた課題は、
①国の育休制度は充実しているのに認知されていない
②「父親役割」について学修する権利が保障されていない
③職場の環境が整っておらず、男性もジレンマを抱えている
その点を踏まえ広中氏が登壇し、実際に出産に立ち会われたご自身のその時の気持ちや、出産前後や育児で大変に感じたことや仕事との両立についてお話をいただきました。
現在は、2人の子育て中で働き方を変えポートフォリワーカーとして働きながら、イクメン推進をしている広中氏。
以前は会社員として勤務していましたが、業界的にイクメンという例がない中、部署内で初めて育児休業を取得しました。
出産時立ち会いたいと夫婦ともに希望しており、助産師さんには励みの言葉や気遣いをいただいたことを覚えており、当時とても感動し嬉しかった記憶があります。
「イクメン」という言葉に当時は「自分ができるのかと不安だった」といいます。
まずはイクメンキャラを職場で作るところから始め、「イクメンの星」になったことでメディアで取り上げられ会社にも認知が繋り、育児を全力でいかに楽しむか考えを変えて工夫をし子育てを通じて自分自身の意識が変化していった様子を語りました。
最後に語ったのは、子どもと一緒に過ごすことは今しかできない 貴重な時間であり、子どものパパでいられる期間は10年くらい。成長すると子どもは社会に出ていく為、極力一緒に過ごせる時間を増やす様に考えライフスタイルを変えたこと、子育てにはコミュニティも必要であり、現在世の中で「育児休業」が注目されているので、より取得に繋がって欲しい。
学生の皆さんには今後実習で父親は初めてのことだらけなので、声をかけてもらえるだけでも安心するので頑張って欲しいと話されました。
特に実習を直前に控えている学生さんたちからは、広中氏が出産立会いでどう接したか、どのような感想を持ったか、職場などでの周囲の反応や産後の育児への関わり方など、周産期における父親理解に関わる質問が多く寄せられていました。
【参加者数】
約10名
【参加者の声】
・貴重なお話を聞けてとてもよかったです。育児への思いがとても大切であることがわかった。愛着の時間を作るだけではなく、奥さんが休息できるように精神的な面でもフォローされていたんだと思いました。
・「子どものパパでいられる期間は10年くらいだ」という新鮮な考え方で、この考え方が多くの男性、年齢層、会社などに広がっていったらいいと思う。
・男性の子育てに関わる意思が大切で、男性のそれぞれ状況が異なる為どれほど関われるかもそれぞれではあるが、男性には母親の育児と産後の大変さを伝えていくことも大切だとわかった。
・自分が育った環境は両親以外の人達に支えられていたので、夫婦だけでは子育ての大変な時期を乗り越えることが難しいと元々思っており、今回のお話を聞いてより実感した。自分も育児休業を取ろうと思う。
・お子さんをお持ちの方と話す機会があり、今回の話を聞いて関わり方について見直すことができた。育児休業を取りたいと思う。
「イクメンの星」による出前講座を東京都市大学で実施
第2回は東京都市大学にて実施しました。第11回「イクメンの星」渡辺 徹氏にご登壇いただき、仕事と家庭の両立における自身の体験談についてお話しいただきました。
後半は男性視点の家庭の見方や考え方などに着目し、トークセッションを行いました。
実施概要
■日時 2020年1月15日(月)13:20~15:00
■場所 東京都市大学 世田谷キャンパス
https://www.tcu.ac.jp/access/
■講師 白木 尚人氏(工学部 教授/博士、ダイバーシティ推進室 室長)
鈴木 憲吏氏(工学部 准教授/博士)
渡辺 徹氏(第11回「イクメンの星」)
講座内容
未来の専門職から見る家庭像・男性育休 Feat. 厚生労働省
「イクメンプロジェクト」大学出前講座
工学部
白木教授・鈴木准教授の「イクメン・イクボス・育児休業とは?」という生徒の皆さんへの説明から始まり、前半では、イクメンプロジェクトより詳しく近年の「育児休業」について説明し、国の取り組みをご紹介しました。
続いて、渡辺氏が登壇し、現在2人の子供の父親であるイクメンとして、当時仕事と子育てを通して感じたことや育児経験を通して現在に生かされていることなどを語りました。
国家公務員として勤務しながら朝から深夜まで働き、仕事の責任や専門性が上がり仕事が楽しい時期であったが、育休から復帰した妻が遠い勤務地へ転勤を告げられたのが、育児休業について考えたきっかけでした。
「このまま単身赴任で、家族が別れていいのか」と悩み、いろいろな方法を調べてみた際に育休制度を知り、気軽な気持ちでまず取ってみてもいいかと踏み出せたという。
当時はイクメンという言葉が浸透していなかったため、育休中は周囲の理解を得ることが難しかったことに加え、経験がなかった料理にも苦労して、買い物中も失業者と間違われることがあった。育児の相談や話をする相手もおらず、不安でよく悩んでいたそうだ。
自信を失っていたところ、妻から「食事なんて総菜でも干物でもいい。あなたが家で子どもを見てくれるから私は働くことができる」と言ってもらったことをきっかけに、「頑張ろう、夫婦であることは本当にすごいことだ」と実感したと話されました。
家に帰ったら電気がついていて、誰かがいて「おかえり」と言ってもらえる当たり前の日常を共有するのが一つの夫婦の形であり、夫婦のスタイルに応じた制度利用を勧めますと話されました。
●育休のメリット
①夫婦の絆を強くする
教えることやダメ出しはせず、自分が当事者になって考えることで共感し、共有していくことが大切
②ビジネススキルが確実にアップする
・リスク管理 (保育園の呼出)
何が起こるかわからないので、先を見ての行動、チームでの協力をする。
・コーチング力 (夫婦間の対話)
話を聞くことによっての共感し、共有をしていく。
・マネジメント能力
子供に教えていく、成果を褒める、興味を作るきっかけを作ることによって仕事につながる。
●時間の使い方を工夫した点
①家族一緒に食事を食べることを意識した。
「ありがとう&おいしい」という言葉を伝えられるだけでもやる気につながる。
②フレキシブルな送迎担当
勤務時間を見直したことで、子供の発熱時・買い物・家事など臨機応変に対応力アップができた。
●イタメン(痛メン)になってないか?
~イクメンになろうとして、やった気になってないだろうか?
・子供のお風呂入れ
パパは風呂に入れるだけになっていないか?一人で一連のことをやっていると大変。
・料理と炊事は別
美味しい高度な料理を作ると1食分の費用がとてもかかる。普段は炊事といって家にあるものを効率的に作る。
・ゴミ出し
用意してもらったものを捨てにくのはゴミ出しじゃない。全部のゴミ箱を集めて、分別し、排水溝も綺麗にして、ゴミ出しをするのがゴミ出しである。
相手への感謝+自分が担っているのは家事育児の一部という謙虚さ、基本的に夫婦はフィフティ・フィフティであり、夫婦間の助け合いや子どもを通じて繋がる地域の繋がりも大切で、そこから周りとの輪が広がるということが大事であるとのこと。
最後に学生に向けて大切なこととして、
まだまだ父親の育児家事参画は必要
①家族とプライスレスの時間を過ごせる
育児の期間は一生の中でその時しか経験できない。
②育児=育自
育児を通して自分を育てられる。子供の言いたいことを読み取ること、考えることで、相手を理解する力がつく
③父親になるということ。
子供が生まれて形式的には父親になるが、すぐにパパスイッチが入るわけではない。できないことを引け目に感じず。1歩ずつでいい。
④家族の写真を机に置く
プライベートを周囲と共有することで、周囲の理解と働きやすい職場環境を手に入れることができる。
人生はちゃんこ鍋!
いろんな具材を入れて煮込む、経験や出会い、たくさん入ることでいい味になる。そういうことを大切にして人生を築いてほしいと熱く語られました。
後半は男性視点の家庭の見方や考え方などに着目し、トークセッションを行いました。
テーマ:「男性の育児参加」
白木教授:今後企業就職時にも「男性の育児休業」について話題が出ることもあるかもしれない。育児をしながら仕事も選べる時代になってきたと感じる。
事務局:会社より「育児休業」についてアピールしているところもある。
Q.育休と仕事のバランス
子供の年代や妻の状況で変わる。取られる時期は様々、ライフスタイル、会社の制度により、人それぞれ多様性である。
渡辺氏:隠れ育休という年次休暇を取る方もいる。
白木教授:社会人になったら意識する機会が増えてくる。
今日のお話を聞いて反省しました。できるところからやろうと思う。
「フラリーマン」が増加しているが、家庭と向き合い難しいが諦めないでほしい。
やるのは当たり前。恋愛と結婚は違うものである。
そういう考えで育てた子供もいい循環になっていく。
鈴木准教授:3種の神器という家電の導入と教員という職業を選んだので、融通がきき育休を取らなかったが、学生たちと息子が触れ合うことで社会勉強にもなる家事・育児を売りにするのも結婚に繋がる。
理解を示すことが大切。
渡辺氏:イクボスであることは管理職の使命。職場でも部下などに乳幼児期の子育てに関わることの大切さを繰り返し伝えている。
傍観者ではなく当事者になって欲しい。
学生からは、男性の育児のかかわる時間が増えているのか、会社に就職した際の考え方など具体的に仕事や家庭に関わる質問などが多く寄せられ、共働きを考える学生が多い中、その中でどう家庭に関わるか、自分の子供の頃の父親について、生徒たちも考える時間になりました。
【参加者数】
約20名
【参加者の声】
・くるみん制度は聞いたことあったが、理解していなかった為わからなかったが、たくさん説明している企業が多かった。
・結婚、子育てを選択できる時代だからこそ、少子化もありより経験者が伝えていくのも大切だなと思った。
・共働きが当たり前になってきているため、男性も家事、育児を積極的に行うようにし、夫婦での助け合いが大切になっていくと思います。今回の講座を聞いて、育児休業を取得しやすい社会になってほしいと改めて思いました。
・育児と仕事の両立をする男性が増えることで、少子化などが解決出来ることが分かった。
・あまり考えてこなかった内容なので、新鮮な内容だった。実際に育休をとっている方の話を聞く機会は少ないので、良かった。
・もっと育休がとりやすい会社が増えればと思いました。育休に関することも企業を探す指標にしてみようと思いました。
「イクメンの星」による出前講座を慶應義塾大学で実施
社会に出る前の学生たちに向け、仕事と家庭の両立することの重要性について発信する大学出前講座。2019年度の第1回目は慶應義塾大学にて実施し、第21回「イクメンの星」上笹 遼 氏にご登壇いただき、仕事と家庭の両立における自身の体験談についてお話しいただきました。
後半は夫と妻の視点にグループがわかれ、生徒たちの疑問点を深堀りしグループディスカッションを行いました。
実施概要
■日時 2019年12月16日(月)15:00~16:30
■場所 慶應義塾大学 湘南キャンパス
https://www.sfc.keio.ac.jp/maps.html
■講師 馬場 わかな氏(総合政策学部専任講師/政策・メディア研究科委員)
上笹 遼氏(第21回「イクメンの星」)
講座内容
馬場わかな研究会「近代家族を再考する」Feat. 厚生労働省
「イクメンプロジェクト」大学出前講座
総合政策学部
前半では、イクメンプロジェクトより近年の「育児休業」について説明し、国としての体制をご紹介しました。
続いて、上笹氏が登壇し、現在2歳児の父親であるイクメンとして、仕事と子育てに向き合い、現在どのように取り組んでいるかを語りました。
株式会社NTTデータで会社員として勤務しながら夫婦共にキャリアアップを目指すため、社内に働きかけ職場環境を整え、育児も協力して取り組み、自らもイクメンを発信している上笹氏。
出産直後から1ヶ月育児休業を取得したそうです。
●育児休業を取得しようと思ったきっかけ
①出産は平易ではないこと
子供が生まれ当たり前の様に父になると思っていたが、妊娠出産は決して100%ではないという現実を知り、不安が芽生えた。
②妊婦健診・両親学級への参加
不安から知っていこうと思い、欠かさず参加。参加によって、父の実感を早めに持とうと行動した。
③里帰り出産はしない
遠方であるためしないことを夫婦共に決めたからには、側にいる自分が支えていこうと思った。
人気マンガの「コウノドリ」などを参考にし、育児について学んでいったと話されていました。
育休取得にあたっては、当時社会人7年目の営業職で、自分のキャリアについて目標があったため、将来について考えた時に、「ここで育児休業を取得していいのか」と不安になったこともあったそうだ。同じ会社に勤務する妻にその不安を話したところ、正直に「貴方だけキャリアが断絶されないのはずるい。私もキャリアを積み、より成長したい。」と言われ考え方を見直した。
二人の子供であるのだから、「二人で全力で子育てし、二人ともキャリアも諦めない」と、仕事と育児を両立することを決意したと話されました。
仕事と育児の両立をする為、育休取得中から、妻の復帰後も鑑みた生活スタイルを意識し、まずは家庭の環境整備に踏み切った。また、自身の復職後は仕事の環境整備も行ったという。
●働き方改革
①会社の制度をフル活用(テレワーク、裁量労働、分断勤務等)
②仕事の棚卸しや属人化の排除、報連相や共有を密にするコミュニケーションスタイルの変化
●家庭改革
①家事の中でも負担が大きい料理の見直し
毎日料理や買い物を繰り返す負担を育休中に実感し、週末に1週間分の作り置きをする生活リズムを確立し、平日の家事負担を軽減させた。
生活環境の工夫をしたこともあり、妻も復帰後比較的早くフルタイム勤務に戻すことができたという。
ただし、始めた当初は中々上手くいかず、夫婦で対応するのは大変だと感じていたと語られました。
●乗り切れたポイント
①無理をせず、時には割り切り、完璧を求めすぎないこと。
②役割分担はあえて明確にせず、お互い気付いた方もしくはできる方がやることで、感謝の気持ちを持ち続けること。
③密なコミュニケーションをとり、お互いを理解、尊重すること。
④1人じゃできないこともあるので、格好をつけずに、無理せず頼るときは頼ること。
もともとハードワーカータイプだったが、これらの経験を通して、生産性を上げて働く工夫するように意識も行動も変わった。仕事の効率化に加え、夫婦や会社のメンバーを尊重し合う関係を築き、育児を通して自分自身の成長にも繋がったと話されました。
最後に学生に向けて大切なこととして、
①思い、やりたいことは声に出し、相手に伝えること
心に秘めているだけでは、相手に伝わらない。
②十人十色であること
家庭や仕事の環境はそれぞれ違うので、取り入れられることを取り入れ、自分にあったことを1歩ずつはじめる。
③発信する大切さ
自分の体験を周りに伝え続けることで、良い影響が伝播していく。
④企業を選ぶ基準
多様な人財活躍や働き方改革といったダイバーシティー&インクルージョンに対する、各社の取り組みにも意識してほしい。
と話し、「小さなことから取り組み、自身の成長実感にもつなげてほしい」と締めくくった。
後半は、夫と妻の視点にグループがわかれ、グループディスカッションを行いました。
テーマ:「家族」「男性の育児参加」
学生からは、夫婦の関係性やメンタルのケア、子供の成長にあたり課題となることや、会社との関係性など具体的に家庭や仕事との両立に関わる質問などが多く寄せられました。
【参加者数】
約20名
【参加者の声】
・とても印象に残ったのは、授乳はできないから妻にお願いし他は全て自分がやると話されていたのが印象的でした。
・夫婦でキャリアを作っていこうという考え方が素敵だなと思った。
・育児制度がある会社が増えると、いい家庭を築けるという良い循環に繋がると感じた。仕組みなどにもともと興味があり、貢献していけたらと思う。
・まだ男性育休の考えが理解されずらい世の中の部分があるが、上笹さんの様なロールモデルが広がったらいいと思う。
・今回のお話を聞いて、他の会社の仕組みや育児モデルがどうであるかより興味が湧いた。
・男女の視点でのお話を詳しく聞けて、とても貴重な機会をいただけてよかった。
「イクメン推進シンポジウム2019」を開催しました!
2019年11月15日(金)、大手町プレイスカンファレンスセンター(東京都千代田区)において「イクメン推進シンポジウム」を開催しました。
加藤厚生労働大臣の挨拶をいただき、「イクメン企業アワード2019」「イクボスアワード2019」の受賞企業・受賞者の方の表彰、取組事例の紹介に加え、男性の仕事と育児の両立や育児休業取得促進に関する理解を深めるためのパネルディスカッションを行いました。
パネルディスカッションの詳細はこちら
加藤厚生労働大臣挨拶(抜粋)
受賞企業、管理職の皆様には、仕事と育児を両立しやすい職場づくりに、これまでもご尽力いただいておりますこと、深く感謝を申し上げます。
現在政府では、一人ひとりの事情に応じた多様で柔軟な働き方が選択できる社会を目指して働き方改革を推進しています。
女性が出産後も働き続けるためには、男性の家事・育児参画が重要です。しかしながら、日本の男性が1日に家事・育児に関わる時間は1時間余りと国際的に見てもかなり低い水準となっており、男性の育児休業取得率も未だ6%程度に留まっています。
本日のシンポジウムをきっかけとして、多くの企業や管理職の方にも受賞企業・受賞者の取組を参考にしていただき、働きながら安心して子供を生み育てることができる職場環境作りに繋げてほしいと思います。
イクメン企業アワード2019 表彰式
両立支援部門
「イクメン企業アワード両立支援部門」は、男性の仕事と育児の両立を積極的に促進し、業務改善を図る企業を表彰するものです。
イクメン企業アワード 2019両立支援部門 受賞企業(五十音順) |
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グランプリ | アフラック生命保険株式会社(東京都) |
株式会社コーソル(東京都) | |
特別奨励賞 | 全日本空輸株式会社(東京都) |
パシフィックコンサルタンツ株式会社(東京都) |
○受賞各社の評価ポイント
受賞企業4社の取組事例集はこちらイクボスアワード2019 表彰式
「イクボスアワード」は、部下の仕事と育児の両立を支援する管理職=「イクボス」を企業などからの推薦によって募集し、表彰するものです。
イクボスアワード2019 受賞者(五十音順) | |
グランプリ | オリックス・クレジット株式会社 トランスフォーメーション部 ビジネスプロセス改革チーム 課長 古賀 唯泰さん |
株式会社シンコーメタリコン 取締役 広報部部長 玉置 千春さん |
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特別奨励賞 | 社会福祉法人あいのわ福祉会 事務局長 佐野 佑さん |
都市産業株式会社 工場長 藤田 勲さん |
○受賞者の評価ポイント
- 古賀 唯泰氏(オリックス・クレジット株式会社)
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様々な制度を自身も活用、助け合うマインドを醸成
自身や部下の育児と仕事の両立を考慮し、対面にこだわらないパソコン通信でのミーティングや、時間単位の休暇を率先して取得するなど、等身大のイクボスとして活躍。
部下と積極的にコミュニケーションをとることで、チームの結束力を高め、業務効率化につなげており、その功績により、グループ会社内で優秀部門賞を受賞するなど、仕事においても成果を出している。 - 玉置 千春氏(株式会社シンコーメタリコン)
-
子育て中の社員はもちろん支える側にも寄り添う体制
会社独自の取組である、連続7日間休暇取得制度「ドリームセブン」を率先して取得するなど、女性初の取締役として働きやすい職場環境づくりを推進。
定期的に担当業務のローテーションを行うことで、職場のフォロー体制を整えているため、5日間連続男性育児休暇取得制度「イクメンファイブ」の利用により社員が不在になる場合でも円滑な引継ぎが可能。
育児休業中の社員が、月に1回子どもと一緒に会社に顔を出す「育休出勤」を利用し、部下のスムーズな職場復帰をサポート。 - 佐野 佑氏(社会福祉法人あいのわ福祉会)
-
制度の浸透・定着の工夫と自らの定時退社で皆の手本に
常に多くの仕事を効率的にこなすための工夫を行っており、事務局長という立場を活かし、ICTを積極活用した法人内の業務の標準化、効率化、勤怠管理等を推進。
多忙な中で自らが率先して定時退社し、家事や子供の受験にも積極的に関わるなど、社員のワーク・ライフ・バランスのロールモデルとして活躍。 - 藤田 勲氏(都市産業株式会社)
-
工場の作業スケジュールを把握し、休みやすい職場環境に
山口県の中小企業の工場長として、24時間体制の現場を運営しており、交代シフト制で働く部下に配慮した働き方を実践。
自身が育児に十分に参加できなかった過去の経験を踏まえ、若手従業員に同じ思いをさせないよう配慮し、仕事と子育ての両立支援を行っていくリーダーとして活躍。
■駒崎 弘樹氏 総評(抜粋)
子どもが生まれた男性が、育休を取得しなかったときの理由として「業務繁忙で人手不足である」「職場が育児休業を取得しにくい雰囲気がある」という2つの理由が上がってきます。
こうした課題に対して、働き方を変え、多くの社員を幸せにしている企業を表彰しようというところから、「イクメン企業アワード」、「イクボスアワード」は始まりました。
今回も多くの企業から声を上げていただき、とても感謝しています。
企業風土や働き方が変わらなければ、いつまで経っても日本社会は生産性が低いまま、「子育てと育児の両立なんて“夢”だ」という、希望のない社会であり続けてしまいます。
しかし、実践を積み重ねていくことで、働き方や企業風土は変えられます。
地方や都市などの地域を問わず、また事務職や工場勤務など職種を問わず、どんな職場であれ、働き方は変えようと思えば変えられます。
これからも皆様のようなロールモデルの方々と共に歩み、日本の企業風土、そして社会を変えていけることを願っています。
パネルディスカッションを「イクメン推進シンポジウム」で実施
「イクメン推進シンポジウム」の後半では、「男性社員の育児参加~受賞企業の取組紹介~」をテーマにパネルディスカッションを実施しました。
羽生 祥子 氏(日経xwoman(クロスウーマン)総編集長、日経ARIA編集長、日経DUAL創刊編集長)の進行のもと、グランプリ受賞企業2社から取組紹介、そして おち まさと 氏(プロデューサー、イクメンオブザイヤー実行委員長)、小室 淑恵 氏((株)ワーク・ライフバランス代表取締役社長)がイクメン推進の現状を語り、近代の移り変わりについて議論しながら参加者から質問もあり盛大に開催されました。
概要
■テーマ
「男性社員の育児参加~受賞企業の取組紹介~ 」
■コーディネーター
羽生 祥子氏(日経xwoman(クロスウーマン)総編集長、日経ARIA編集長、日経DUAL創刊編集長)
■パネリスト
橋本 ゆかり氏(アフラック生命保険株式会社 ダイバーシティ推進部 部長)
松浪 暁子氏(株式会社コーソル 管理本部 管理部 部長)
おち まさと 氏(プロデューサー、イクメンオブザイヤー実行委員長)
小室 淑恵 氏((株)ワーク・ライフバランス 代表取締役社長)
登壇者コメント(抜粋)
橋本 ゆかり氏(アフラック生命保険株式会社 ダイバーシティ推進部 部長)
弊社では今年、男性社員の制度である配偶者出産休暇・男性育児休職の取得を目標にかかげています。
男性育児休職の取得率については、今年初めて2.6%から70.2%と大幅に目標値を達成し前進できました。
勤務時間を選択できる勤務環境のおかげで、女性社員も短時間勤務が減り、フルタイムで育児と仕事を両立できる社員も増えました。
こういった取り組みにより、今回の受賞に繋がったと思っており大変ありがたく思います。
- ・育児休職の5営業日有給化、退職金における勤続年数に算入
- ・社内の推進部門による男性社員、直属の上司への働きかけ期限を考え、再アナウンスもしている。
- ・eラーニングで、会社は「男性育休を推進していること」を社員に周知。
- ・育休取得者、上司にトレンドを聞きまとめたものを全社員に配信。
- ・子育てシフト勤務、短時間勤務制度、フレックス制度、時間給制度により、勤務時間を10通りから選択可能。
- ・年に3回、女性社員だけでなく男性社員も出席できる産休前セミナーを実施。社外の配偶者の参加も可。
- ・育児中社員への在宅勤務用端末の提供。突然の休みになり出社できなくなっても対応できる環境づくり。
○評価ポイント
- おち氏:
- 最初応募書類を拝見し驚いたのが、育休の上昇率(2.6%から70.2%)で、例えば、中々の低視聴率番組が、突然紅白歌合戦並のクラスになるというような感じの伸び率だと思いまして、その秘密を知りたいです。
- 橋本氏:
-
一言で言うと大変まじめな会社でして、経営計画に男性育休の数字を入れてもらっているため、必ず会社として達成しようという数字としておいている。
これが役員や管理職の評価に繋がるので、絶対的な強制力として働いているのではないかと思われます。
- おち氏:
- 社員数が多い大手だからこそ、その辺どうされてるのかというのが気になるところでした。強制力ということはやらされ感としてはあるのですか?
- 橋本氏:
- 正直あると思います。会社として決めたということはやろうということで、この方針も社長が委員長の委員会で方針を決めているからこそ、全社員が取り組もうと思っている。
今年から始めた取り組みなので最初はやらされ感もあると思うが、理解してもらえる方が増えて風土になって徐々になくなるように取り組んでいきます。
- 小室氏:
- 今回素晴らしいと思ったのは、男性の育児の制度をしっかり作られている。その前段階として何年も前から働き改革をずっとされて来た積み重ねの結果、急激に伸びるだけの土壌をしっかり作ってきたというところです。
男性の育児休業についてこれが最大のポイントで、男性が躊躇する原因が「自分しかできない仕事があり職場に迷惑かける」で、これが日本の企業の実態です。
この人がかけると穴が空いてしまうという弱さもあるので、その点で全ての人に働き方があるということでしっかりやってこられたとこが今回の結果の成果になったと思う。またきめ細かい連絡というところで、大変だったと思います。きめ細かいリマインドであり、電話をこまめにかけるという方法を取られているんでしょうか?
- 橋本氏:
- メールで連絡後、最終的には電話の対応をしています。
- 小室氏:
- ここは会社の風土を変えようとすると、最後はどうも手がかかるのが必要になるわけで、ここもきっちりやりきられていますね。
男性にとって育児休業を言い出すことに、日本の企業には同調圧力がまだまだありますので、妻に感謝されても生涯のキャリアなど心配の中、なかなか自分から言い出せないでいるところに人事部から言ってもらえることはすごく助かる。それを理由に上司にも「育児休業」を取りたいことを言える状態です。
その動きが50%超えると何で「育児休業」をとらないのかという流れになり、とるのが当たり前になる。経営の目標にいれるというところ、企業の法にするところはなかなか居ないことで、してしまうというところ。家庭環境の影響が、仕事のモチベーションや効率にかかわる。自分たちのプラスにされているところが素晴らしいと思います。
- 羽生氏:
- アフラックの評価ポイントとして、電話でのこまめな連絡は素晴らしいと思います。大企業なので114名にされていて、懸命な努力ですね。
お金のことも取り組んでいて、5営業日有給化、退職金における勤続年数に算入という取組は育休時の家計のことを考えられています。
- 橋本氏:
- 育児は女性のみが行うの意識を減らす為、女性からも男性に育児休業をとって欲しいとニーズがあった。いろんなニーズから、男性は収入がネックの面を考え制度を整えました。両方のニーズに合わせて考えました。
- 羽生氏:
- 視線遠くにおいてもらい、長く勤務するモチベーションにつながる。10通りの勤務制度など自分の環境を見て考えられる。利用されてる人は増えていますか?それにここまでの伸びのスピード感はすごくアグレッシブだと思います。
- 橋本氏:
- 各皆さんの就業に合わせて勤務時間も短く刻むことで、対応しています。フレックス制度もあるので五分五分といった形ですが、今後使い分けしていきます。まじめであり、経営がコミットしているのでそのリードにより、やる気になり追い求めるところからスピードが上がったと見ております。
松浪 暁子氏(株式会社コーソル 管理本部 管理部 部長)
弊社は、会社全体で「共に解決するという」姿勢において様々な取り組みを実施してきた結果、2018年度は男性の育児休業取得率は63%、平均取得日数は23日を記録することができた。
我々としては特にイクメンを増やそうという風に取り組んだのではなく、「共に解決するという」姿勢の中で社員との対話を大切にしてきました。
対話の中での社員のニーズにより、会社が取り組めることを1つ1つ取り組んでいった結果であると捉えています。
まだまだな部分もありますし、ニーズというのも段々時と共に変わってきているので、今後もサービス向上も考え、「共に解決するという」姿勢の中で社員との対話を大切にしていきます。
- ・社長や人事担当と年各1回ずつ、全社員1対1での面談を実施。その中でのヒアリングした社員からのニーズを反映し、制度を改定。
- ・最長で子どもが小学校を卒業するまでの間、15分単位で最長2時間、勤務時間を短縮することができる「育児短時間勤務制度」導入。
- ・子どもが小学校を卒業するまでの間受け取れる「育児支援手当」を導入し、育児により制限された勤務時間分の賃金50%を補填。
- ・育児/介護/傷病等の事情がある社員を中心に在宅勤務制度を導入。
- ・育休を取得した男性(役職者含む)による座談会を実施し、社内報に公開。社内従業員向けに育休セミナーを実施。
○評価ポイント
- おち氏:
- 子どもが小学校を卒業するまでの間受け取れる「育児支援手当」が出るところが非常に具体的でよかったですね。離職率低下という部分も、社員の声に耳を傾けられていると思います。
- 松浪氏:
- 3歳や小学校までだったのですが、学童が終わる時間が早くて、普通の就業が難しい現状があり、社員の要望を聞いて手当を用意しました。過程を大事に両立したいという方が増えているので、内政を整えることでバランスを取れるということで、弊社を選んでいただけていると思っています。
- おち氏:
-
育休をとることは損をすると思われる方がいるが、総体性的に考えるのがいいと思います。
令和の時代になるので、新しい仕事への考え方が求められる。育休も多様化になり、家庭に合わせて用意していくことが求められています。
結果さえよければ仕事の効率も上がっていきます。何かあった時のために、テレワークの制度など整えるのは大切だと思いました。
- 小室氏:
-
50%補填して賃金の面にも目を向けているところで、男性が育児休業を取得することへの最大のハードルは収入です。本人もだが妻が反対しブロックしている。漠然の不安で止めてるので、会社の制度などちゃんと見せれば夫婦感の考えも変わります。
社長自ら1:1の面談は、非常に重要です。かつて昔は1つ制度作ったら大丈夫という考えから、現在は多様性が求められているので制度作るのも大変だと思います。多様な状況を把握し柔軟に対応していくことが大切で、制度を修正していく。イクメン座談会で実際の話を聞く機会に触れてもらい、具体的にわからないからとらないと考える人が多いところが変わるので、男性の知識面を上げる機会を作っていて、父親学級みたいな感じでいいと思いました。
昇進昇格について、ほかの動機などとも比べ自暴自棄になってしまうが社員と向き合うことで改善につながる。
日本は男性が家事をする時間が少ないとデータが出ており、育児休業をとってもらったら男性が家事をする時間も増えていくのでいいと思います。
- 羽生氏:
- 職場におけるシステムや技術について、企業側からしてはまだまだ導入など課題があると思うのですが、コーソルはいろいろやられていて、労務管理システムを使われたりとその点高く評価されております。例えば年間の残業時間、有給など上長に問い合わせ無いとわからなかったりしたが、それをシステムを使いわかりやすくしている。大企業はやるやすいところもあるが、中小企業で努力されていたと思います。
- 松浪氏:
- 勤怠をシステム化にすることで自分の勤務時間は勿論、上長はメンバーの勤怠を見ることができ把握出来るようにしました。有給などの取り方をシステムにいれることにより勤怠管理している。
- 羽生氏:
- 15分単位で短時間勤務ができ、在宅勤務は週2日までと勤務時間も考えられていますね。
チャットツールを凄く活用しこまめに情報のやり取りされているが、上の世代は誤解が多いと思いますが両方の世代を理解され取り組まれてると思います。
- 松浪氏:
- 顔が見えた方が仕事が進む点もあるので、基本在宅勤務は週2日と目安にし、柔軟に対応しております。
総評
おち まさと 氏(プロデューサー、イクメンオブザイヤー実行委員長)
- 羽生氏:
- 男性の視点から見て、男性としては子供が生まれたばかりで、育休取るは言いにくいものですか?
- おち氏:
-
社風や現場によるが、まだ日本は言いにくい風潮と感じています。
フィンランド、デンマークのパパは自らすすんで育休をとっており、やらされ感はまったくありません。
私は「イクメン・オブ・ザ・イヤー」のプロデュースを9年やらせていただいていて、今年度の動画クリエイター部門を受賞されたSEIKINさんが「イクメンとは?」と受賞の有名人の皆さんに聞いた時、「当たり前」と書かれていて今の若い世代には根付いてきていて、やらされ感もなくなってきているように感じました。
僕も子供が2人いますが、とても可愛いのでやらされるのではなく進んで家事育児に取り組んでいます。
昔は「報酬」「あそこの家に住みたい」など考えている思想があったが、令和の時代の若者は「貢献度」と本気で考えている。
未来を見て変えようとしている。おじさんたちは「欲や気合はないのか」とよく言っているが、間違っていて全く新しい形に変わっていってる。育休も多様化でありこうでなければいけないはない。上の世代の意識改革も必要で結果が出てるかがポイントであり、結果が出ていれば効率も上がっていくと思う。今テレワークなども増えていますが、全社で取り組まなければいざって時にお手上げ状態にならない様に時代は変わったんだと意識していかなければならない。
- 羽生氏:
- 人間味や根性が足らないとよく聞きますが、その点なくなってきてると思われますか?
- おち氏:
- 人間味は上がっていると思う。こんなに人に文章を書く様になっている世の中になっている。
小室 淑恵 氏((株)ワーク・ライフバランス 代表取締役社長)
- 小室氏:
-
妻は授乳するとオキシトシンが出て自分は母親でこの子を守ろうという意識が出るのだが、男性は生まれた瞬間見ただけではオキシトシンは出ず、声に出したり抱きしめることでやっと出ます。その気持が高まると子供への意識が高まるので、初めにいかに男性にオキシトシンが出る機会を増やすかで今後が変わると思うので、最初に男性育休を取るのはいいと思います。
全国自治体に両親学級を進めているのですが、現在ママ学級が多い現状であり内容もママ向けの為、両親ともに理解が深まる場は必要です。男性向けの内容を入れ、平日開催が多いので男性への育児休暇制度も社内で用意していった方がいいと思います。
育児休業しっかり取れる状況を作る点で重要なのが、昇進昇格です。今育児休業を取得できても先のキャリアにおいてマイナスになる企業では取れないと、男性が断念してしまうこともあります。
通常経年でのポイント制が多く、男性は勿論女性も差ができてしまいキャリアを諦めなければいけないという方がたくさんいます。
ある会社では、育児休業中の方には同期の平均の点数を入れ、良くも悪くもなく普通の点数でいれること、0点で無いところが自暴自棄にならず凄く大事です。
また妻へ知って欲しいのが、男性が育児休業を取ることで家事時間が25分増えているという結果が出ている。その時とらせるとらせないじゃなく、先の家庭を見て「育児に参画して欲しい」、「早く帰って来て欲しい」と思うのなら、そういう気持ちをセットするきっかけにもなる。自分が主体者という意識が上がって、その後17年続く子育てのことを考えるといいと思います。
羽生 祥子 氏(日経xwoman(クロスウーマン)総編集長、日経ARIA編集長、日経DUAL創刊編集長)
- 羽生氏:
-
最近記事作成で若い世代へ「恋愛」などのテーマについて書いているがさっぱり反応がなく、ある言葉を記事のタイトルに入れたら反応が凄くよくなり、その言葉は「共働き夫婦になるには」や「妻が働いてもらうには」など、そのテーマにしたらとてもよくなり、イクメン自身妻の顔を伺ってしまっているところがあるのはわかりますが、令和男子は共に子育てをという先を見て考えていることがわかる。社会をよくしていこうと考えている。
今日は男性の育児休業の話にとどまらず、経済や時代の話までできました。取組を発表していただいた2社に感謝します。
質問コーナー
Q.
男性育児休業取得率を10%台に上げてくには、男性側はどの様に行動したらいいのでしょうか?
A.
- 小室氏:
- 目標に向けての行動は各自環境など違うので各自でいいと思いますが、知識をつける場は必要です。妻と夫の意識が違うだけですれ違い溝ができてしまうので、出産前より両親学級等に参加されるといいと思います。夫婦のそれぞれの問題は知識で解決すること多いです。
- おち氏:
- 育児はかけがえない瞬間であり、その時しかないので携わるのはいいと思います。現代の男性が突然育児に関わると言い始めるというケースも出てきているので、意識的に家庭への優しさが向けられ始めていると思います。
- 小室氏:
- 現在家庭への目線を向ける方もいるので家事の中の料理へのハードルが圧倒的に低くなっている。これから学生向けへの育児の体験プログラムを授業に入れていくというものを考えている企業もいる。如何に自分の番が来る前に触れておくのが大切です。昔は地域の繋がりが多かったり兄弟多く従兄弟や親戚の交流もありその中で行われていましたが、今は少なくなられてるので今の世代はできないので追加でサポートしていくのは必要になってきている。
- おち氏:
- 女性と共働きの時代になり、育児はビジネスチャンスにも繋がると思います。女性の時間への意識も増えています。
イクメンプロジェクトチャンネルも併せてご覧ください!
「イクメンスピーチ甲子園2019」を開催しました!
今年のイクメンスピーチ甲子園の決勝スピーチは、京橋エドグラン(東京都中央区京橋2丁目2−1)を会場に、「イクメンオブザイヤー2019」と同時開催いたしました。
前年度に引き続きイクメンプロジェクト公式サイトにて、育児と仕事の両立などに関するエピソードを募集し、推進委員会での予選を審査、決勝進出となった3名が公開スピーチで競い合い、その場で優勝者「イクメンの星」を決定しました。
決勝進出者の熱のこもったスピーチや、審査員の講評にお昼時のビジネスマンを中心とする観覧者が耳を傾けていました。
開催概要
■日時 2019年10月15日(火)
12:00〜12:30 イクメンスピーチ甲子園2019 決勝スピーチ
13:00〜13:45 イクメンオブザイヤー2019
■場所 京橋エドグラン(東京都中央区京橋2丁目2−1)
■プレゼンター・審査員
高橋 由伸 氏(前読売巨人軍監督)
若山 定之さん(第3回イクメンの星)
越智 聡さん(第6回イクメンの星)
イクメンスピーチ甲子園2019 決勝スピーチ
- 【優勝者】
- 上笹 遼氏
- 出場者
- 吉田 和矢氏
- 出場者
- 高部 大問氏
【優勝者】 上笹 遼氏
【エピソードタイトル】
子どもを育て、私も育つ
【エピソード概要】
キャリア志向が強く、娘が生まれる前は子育てをひとごとのように感じていた。しかし、同じくキャリア志向を持つ妻と話し合う中で、「育児とキャリアを両立したい」という思いに至り、職場の上司からの後押しもあり、1ヶ月の育休を取得。子育てを通じて父親として成長するだけでなく、限られた時間で最大限の成果を生み出すビジネスマンとしても成長できた。「子どもを育て、私も育ち、社会も育てる」ロールモデルとなれるよう、これからも取り組んでいく。
【決勝進出者1】 吉田 和矢氏
【エピソードタイトル】
ベトナムで息子が広げる家族の世界
【エピソード概要】
私は妻の海外転勤をきっかけに、会社で初めての男性育休取得者として現在ベトナムのハノイに住んでいる。文化も勝手も違う海外での生活は最初不安だったが、ベトナムで誰の子であろうが町全体で子供を可愛がり、私の子供にも様々な人が声をかけてくれたことで、一緒に出歩く私も様々な人とのつながりを作ることができた。このような体験ができ、育休を取得したことは間違っていなかったと思っている。
【決勝進出者2】 高部 大問氏
【エピソードタイトル】
1年間の育休は思わぬ投資でした
【エピソード概要】
育休は“訳あり”でないと取れないものと思い込んでいたが、制度をきちんと調べることで「育児か仕事か」ではなく「両立できる」ことを知った。育休を取ったことで、余裕ができ子供を信じて任せられるようになったことと、仕事のやり方を抜本的に見直せたことと、二つの気づきがあった。育休は私にとってキャリアのブレーキではなく思わぬ「投資アイテム」となった。
表彰式
見事優勝に輝いた上笹さんにはトロフィーを贈呈。また、決勝進出者3名全員にセガトイズ様よりご提供いただいた「アンパンマン くみたてDIY はしるぞっ!ねじねじアンパンマンごう」をプレゼントしました。
さらに、優勝した上笹さんにはイクメンプロジェクトが行う様々な活動に「イクメンの星」としてご参加いただいております。今後当ホームページ内で順次ご報告してまいります。
イクメンプロジェクトチャンネルも併せてご覧ください!
イクメン2020(フレフレ)キャンペーンを開催しました!
男性の育休取得や育児参加を促進するため、イクメン2020(フレフレ)キャンペーンを開催しました。
■詳しくはこちら
子育て中の社員は、子育てシフト勤務・短時間勤務制度により、勤務時間を10通りから選択可能など、ライフスタイルに合わせて柔軟に働き方を選べる、企業内保育所を設置することで、社員の職場復帰をバックアップする環境整っている。
子どもが小学校を卒業するまでの間、育児によって制限された勤務時間分の賃金の50%を補填する「育児支援手当」、在宅勤務制度の導入。
育休取得経験者リストが社内公開されており、育休取得に向けたサポート体制を作っている。
家族で参加できるイベント等で社内の風土を積極的に醸成している。
時間単位年次有給休暇、テレワーク勤務制度等の制度、各自のスケジュール共有や業務調整の実施、残業計画、有休計画を期初に作成するなど、仕組みが現実的かつ効果的。